9月と言えばお月見の季節という事で、「月」の事について書きたいと思います。
十五夜とは旧暦の8月15日を指すのですが、現在の暦では毎年すこしずつ日が変わり、2017年は10月4日(水)が十五夜にあたります。
十五夜の月の事を「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」と呼び、最も美しい満月と称されます。
日本では月の満ち欠けに名前がついている事をご存知でしょうか?月齢の1日目を「新月(朔)」3日目を「三日月」と呼ぶ事は広く知られているかと思います。15日目が「満月」となるのですが、丁度日の入りと月の出がほぼ同時となります。月は毎日約50分ずつ出てくる時間が遅れますので、16日目以降は
日が落ちてから月が出るのを「待つ」事から16日目以降の月の名前には「待」という言葉が多く使われます。
16日目 月が出てくるのをいざよう(ためらっている)ようだという事で「十六夜(いざよい)」
17日目 さらに遅いので、まだかまだかと立って待つ「立待月(たちまちづき)」
18日目 待ちくたびれて座ってしまうので、「居待月(いまちづき)」
19日目 もう寝てしまって待つので、「寝待月(ねまちづき)」
20日目 月が出るころにはもう夜更けの事なので、「更待月(ふけまちづき)」
26日目 夜明け(有明)の空に昇るから「有明の月(ありあけのつき)」
30日目 「三十日月(みそかづき)」また月が籠もる事から「晦日(つごもり)」と言い、晦日を「みそか」と読んだことから、月の最終日を「晦日」、一年の最終月の最終日を「大晦日」と呼ぶことになったそうです。
近頃では外灯や家の灯で月の光が目立たなくなってしまっていますが、昔の人は夜になれば月明かりが頼りだった為「月を待つ」という感覚だったことが名前にも表れていますね。
次の満月は9月6日(水)です。「今日の月はどんな名前かな?」と思いながら月を眺めてみてください。
写真は観月の名所と言われている姫路城です。
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